ミスタービーンの毒舌日記


速読力の目安について

投稿日時:2013/08/16 15:23


Z会の速読英単語という教材があります。
Tomatoes first grew in South America. Then Central Americans began to grow and eat them. The name "tomato" came from tomatl, the Mexican name for the plant. The Spanish brought tomatoes to Europe in the early sixteenth century. At first people in Europe grew tomatoes only because they were pretty.

18ページの文章ですが、これで50語です。別売りの自然な速読の英文ナレーションを聴くと、ちょうど20秒かかります。ということは、単純計算で1分間に150語のスピードでCDは録音されていることになります。

実は、これがネイティブが自然に話す速度なのです。このことを事実として直視しないと英語学習のあるべき姿を語ることはできません。つまり、1分間で最低限150語以上のペースで英文を読解し理解する力がなければ、普通に英語を話すことも、聞くこともできるようにはならないということです。英語を話せるようになるための土俵に立てるスピードといっても過言ではありません。私は普通の難解でない新聞記事やペーパーバックであれば、1分間に300語以上のペースで読みます。だからBBCニュースを聞いてもゆっくりに感じます。もちろん文構造が理解できて、解釈がきちんとできるというのが大前提です。語彙、構文、文法の知識のインプットがあるのは当然です。

よくTOEICのREADING SECTIONが終わらないという相談を受けます。それは当然です。最低限の速読力が備わっていないからです。問題が全部解けない方はまず、1分間150語のペースで英文を読めるようになる訓練を積まなければなりません。このスピードで読むためには、同じ文を2回読む暇はありません。英語を英語の語順で、日本語の語順に置き換えずに解釈するのが当然のようにできなければならないのです。試しに、自分のレベルより易しい英検の読解問題を一問解いてみて下さい。そして何分かかるか測ってみましょう。終わったら問題文も含めて全部で何語あるか数えてみて下さい。「単語数÷何分」があなたの現在の速読力ということになります。自分ではかなり速く読んでいるつもりでも、最初は1分間に100語もいかないことでしょう。

最近、当校でも時間を測っての速読練習を取り入れています。ただし、一文一文の解釈がきちんとできる生徒さんのみが対象です。単なるテクニックの習得ではないので、くれぐれも勘違いしないで頂きたいと思います。英語を聞ける、話せるようになるためにはこういった地道な努力が不可欠です。


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