ミスタービーンの毒舌日記


デフレ社会の病理

投稿日時:2012/05/04 09:00


5月4日
 日本がデフレ経済に蝕まれてかなりの年数が経つが、今回の痛ましい高速バス事故はデフレ社会の最も怖い部分を露呈している気がしてならない。つまり、限界を超えた価格競争の果てに、人命が軽視されるということだ。このことについて、他の事件も振り返って考えてみよう。焼肉えびすの食中毒事件。これはユッケという生肉に商品をしっかり衛星管理せずにお客さんに出したために大惨事を招いてしまった。次に某牛丼チェーンの安全管理体制。朝方の時間はアルバイトの数を限界に減らして、接客しているので(一人とか二人)厨房に入っている間、どうしてもレジががら空きになってしまう。その結果、強盗事件が起きて警察の指導が入ることになった。これも人数を増やせないほど、牛丼の価格を下げた結果、無理や勤務体制が生じ起こった悲劇である。コンビニ強盗が多いのも同じ理由であろう。
 われわれは、デフレ社会が人命を犠牲にして成り立っているという経済だということを認識すべきではないだろうか。小手先の規制や罰則の強化だけでは、問題の本質は絶対に変わりません。日本経済は一刻も早くデフレ経済から抜け出し、どの業界も健全な価格を提示できるように変えなければならない。それにしても、こんなにぎりぎりの競争を強いられる社会の中で、消費税を上げることばかりに躍起になっている野田首相はPUPPET(操り人形)ではなくて、パーペット(つまりパーなペット)と言うしかない。


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